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Tailscaleを使用するために開くべきファイアウォールポートは?

最終検証日:
翻訳: 竹洞 陽一郎

ほとんどの場合、Tailscaleのためにファイアウォールポートを開く必要はありません。TailscaleはさまざまなNAT越え技術を使用して、手動操作なしに安全に他のTailscaleノードへ接続します。いわば「設定不要で動作する」仕組みです。

ただし、両方のデバイスが制限の厳しいネットワーク上にある場合、Tailscaleはデバイス間のピアツーピア接続を確立できないことがあります。その場合でも、セキュアな中継サーバー(DERP)を通じてトラフィックの送受信は継続できますが、中継接続はピアツーピア接続ほど高速ではありません。

このような場合、ファイアウォールポートを開放することでTailscaleのピアツーピア接続を改善できます。

2025年7月より、login.tailscale.com および controlplane.tailscale.com ドメインはTailscaleに登録された静的IPアドレス範囲に解決されるようになりました。

ファイアウォールの設定はIPアドレスのハードコードより、ドメイン名による設定を推奨します。ただし、IPベースのルールが必要な場合は、以下の範囲を明示的に許可してください。

2025年11月より、log.tailscale.com ドメインはTailscaleに登録された静的IPアドレス範囲に解決されるようになる予定です。

ファイアウォールの設定はIPアドレスのハードコードより、ドメイン名による設定を推奨します。ただし、IPベースのルールが必要な場合は、以下の範囲を明示的に許可してください。

デバイスが中継(DERP)を使用しているか確認するには?

中継はデバイスペアごとに使用されます。特定のデバイスが別のデバイスと中継経由で通信しているか確認するには、いずれかのデバイスから tailscale statusドキュメント)を実行します。

tailscale status コマンドは、Tailscale経由でアクセス可能なすべてのデバイスについての結果テーブルを返します。実行例を以下に示します。


1           2         3          4         5
100.1.2.3   device-a  alice@     linux     active; direct <ip-port>, tx 1116 rx 1124
100.4.5.6   device-b  bob@       macOS     active; relay <relay-server>, tx 1351 rx 4262
100.7.8.9   device-c  charlie@   windows   idle; tx 1214 rx 50
100.0.1.2   device-d  diane@     iOS       -

tailnetでデバイスがアクティブな場合、接続ステータス(列5)には、ピアツーピア接続では使用IPアドレスとともに「direct」と表示されます。DERP経由の接続では、nycfra などの都市コードとともに「relay」と表示されます。

デバイスが中継を使用しています。ピアツーピア接続にするには?

2台のデバイスが制限の厳しいネットワーク上にある場合、一方のデバイスでUDPポート 41641 への接続を許可すると、Tailscaleが中継にフォールバックするのを防ぎ、ピアツーピア接続を確立できる場合があります。

たとえばUbuntuでは、標準搭載の ufw コマンドで次のように設定できます。


sudo ufw allow 41641/udp

NATトラバーサルの詳細については、ブログ記事 How NAT Traversal Works(英語)をご参照ください。

Tailscaleが使用するホスト名を明示的に指定したい場合は?

どうしても必要な場合は、完全修飾ドメイン名(FQDN)のリストで例外を許可できます。Tailscaleのインフラ変更による影響を最小限にするため、許可ホスト名を自動的に最新の状態に保つ仕組みの構築を強く推奨します。

コーディネーションサーバー(認証、鍵交換、ファイアウォール更新などに必要)のリストは変更される可能性がありますが、頻度は低いです。

また、DERPリレーサーバー(随時変更されます)にはTCPポート 443 でアクセスします。DERPサーバーは derpN1 <= N <= 28、2025年8月時点。Nの上限は今後増加予定)という名前で管理されており、Tailscaleは各リージョンのDERPサーバーごとに複数のAレコード(IPv4)とAAAAレコード(IPv6)を含む derpN-all エントリを作成します。

DERP DNSエントリの許可リストは次のようになります。

DERPマップからTailscaleのDERPリージョンを削除している場合、削除したリージョンのDNSエントリはスキップできます。

DERPサーバーはユーザーの所在地に合わせて最適なサービスを提供するため、頻繁に追加・変更されます。DERPサーバーの追加・変更後、TailscaleはDNSエントリを約15分後に更新します。最新のTailscale DERPサーバー一覧はDERPマップで確認できます。または次のコマンドを実行してください。


curl https://login.tailscale.com/derpmap/default | jq

サーバーを確認したら、該当するAレコードおよびAAAAレコードをファイアウォールの設定に追加してください。

ファイアウォールがDNSエントリを受け入れてL3 tailnetポリシーファイルエントリに追加でき、かつDNSから定期的に再取得してエントリを更新できる場合は、derpN-all.tailscale.com エントリを設定するだけで、DERPサーバーのリストを常に手動更新する必要がなくなります。